【自己啓発・人間関係】ネガティブな感情は別の感情に変換できる【エッセイ】

エッセイ

 人はいついかなる時も感情をコントロールできるわけではない。大きく喜んだり,破顔したりするくらいは問題ないのだが,コントロールできない状況というのは大抵負の感情に支配されている時だろう。ストレスが溜まりすぎてしまい,物や人に強く当たってしまう。怒りの沸点が最高潮になり思っている以上の言葉で相手を傷つけてしまう。怒りや恨み,嫉妬などの負の感情は意図して湧き起こるものではない。外的事象により自身の心に変化が起きる時に生じるものだ。

 つまり,自分のせいではないのに生まれてしまう感情なのだ。・・・・・正確には違うのだが。その外的事象(例えば自分が仕事が上手くできずにストレスの原因を作ったりとか)が自分に原因があるものも多いだろうが,ここでは敢えて割愛する。

 では,自分が意図しない感情の対処はどうすれば良いのか? よくある方法として,深呼吸するだとか,怒りは6秒たてばおさまるから冷静になれだとか,よく耳にする方法もあるだろう。それでも負の感情が収まらないこともあるだろう。

 それはタイトルにもある通り,「抱えてしまった感情を別の感情に変換する」ことだ。

 私自身,最近友人に対して怒りを覚えた出来事がある。遊びの予定をしていたのに当日にばっくれられたことだ。自分は既に集合場所に着いていたのに,予定時刻になって急用ができてしまったというのだ。理由もはっきりしないので初めは怒りが体を包んでしまった。だが,怒りに身を任せて罵詈雑言を放っても仕方ない。そこで怒りを悲しみに変換したのだ。

 そうすると,怒りのエネルギーが徐々になくなっていき,代わりにどんよりとした悲痛が胸に感じられてきた。怒りを発散させてしまったほうが楽だろう。だが,友人のその理由もなんなのかわからない。もしかしたら彼女と喧嘩して動けない状況なのかもしれないし,ただ寝坊して行く気力がなくなってしまったのかもしれない。きっとネガティブな理由だろうが,まだはっきりしていない。それならば,せめてその理由を聞いてからでも怒りをぶつけてもいいのではないだろうか。

 怒りを悲しみに変換したことで大きな諍いは生まれなかったし,悲しみを相手に伝えたことで,しっかり謝罪を受けることができた。

 負の感情を生んでしまったら仕方がない。それは生理現象の一種であり,自分ではどうしようもないところもある。だから,生まれてしまったものを別の感情に置き換えるだけでも心の持ちようは変わってくる。怒り⇨悲しみ,嫉妬⇨称賛,後悔⇨反省,例をあげれば感情なんていくらでも変換できるということだ。

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