【自己啓発・学習】学びこそ人生を豊かにする最も簡単な手段だ【エッセイ】

エッセイ

 学びというのは,心身ともに自己を高める行為の一つだ。本を広げて新しい知識を得ることも,手先を使う技術で取り組むたびに精度や効率を上げていくことも学びである。

 しかし,学びそのものを学校の中で終えている人もいるのではないだろうか。

 小中学校では必要最低限な基礎科目を学び,社会で生きるための常識として頭に詰め込む。高校でもそうだろう。ところが大学に入ると,キャンパスライフを楽しむために通っている学生が多く見受けられ,本来熱心に取り組むべき受講をおろそかにしている。その証拠に,大学を卒業しても学んだことをほとんど活かすことのない職業に就いたり,講義の難易度に限らず単位を取り逃がしそのまま留年,中退の道を辿ってしまったり(就職に関しては,腐敗政治のせいもありなかなか希望通りの職に就けない事情もあるが,ここでは学びという視点だけにフォーカスしてみる)。

 では,大人になってしまうと何故自主的な学びを行う人が減ってしまうのか。理由は単純明快。新しいことを学ばなくても生きて行くことが可能だからだ。

 一度就職できてしまえば,職務怠慢やよほどのミスを犯さない限り首を切られることは少なく,一定の収入を得ることができる。働く上で必要なことを知ることは学びと言えるかもしれない。仕事の1日の流れや道具の使い方など。しかし,その多くは上司に教えてもらったり指示されることで知るものが多く,自主的な学習とは言えない。

 キャリアアップを目指す人も増加している。今以上の収入を得るため,新しいことに挑戦して人生をより豊かにするため,理由は人それぞれだが,その願望には少なくとも自ら学び,今よりもより良い明日を目指そうとする意思が含まれている。

 学びとは元来人に強制されるものではない。自分の人生がより豊かに,目の前に広がる世界がより鮮明に見えるようにするために自主的に行うものだ。

 さあ人々よ。学びから自分の人生を素晴らしいものにしていこう。

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