今回は,小学館から出版されている中野信子さんの「『バイアス社会』を生き延びる」をご紹介します。

こんな人におすすめ!
①現代に生きづらさを感じている人
②人の目が気になりすぎる人
③思春期真っ盛りの10代男女
本の概要
そもそもバイアスとは何か?
人はそれぞれがバイアスをもって生きています。
一般的にバイアスとは,偏りや思い込み,思い違いなど,人間の認知の歪みを指す言葉です。
私たちの脳は自分の都合の良いように解釈します。それは,脳が論理的に正しいものよりも,わかりやすいもの,都合の良いものを選んでしまう傾向があるからです。

では,どこからが普通でどこからが偏見となるのか,はっきりとした答えはありません。何故なら,どこからがバイアスとなるのか,その基準がどこにも存在しないからです。
無論,現代社会では常識と呼べる範囲で行動することがはみだし者にならない,いじめられっ子にならない,変人にならないことへのルートではありますが,そればかり気にしていたら個性も何もありません。
そんな正解の見えないバイアス社会をどのように生きていけば良いのか,特に人間関係に悩んでいる人に一筋の光明が差し示される一冊です!
変化に柔軟に対応できる力が重要!
この世には多くのバイアスに溢れかえっています。
あの子は人よりも太っているから美しくない!
後輩が俺を使えないと言っている!
単に人の悪口に聞こえますが,バイアスとは偏見なのですから,言葉にすれば人のことを悪くいう形になります。
ですが,これらも考え方によってただの戯言になります。
太っていることが美しくないなんてことはありません。南アフリカやアフガニスタンでは,太っている人が美しいとされています。それは肥満は富の象徴とされているからだそうです。
後輩が言っている悪口なんてたかが知れています。自分が上司であるのですから,その後輩より確実に仕事量が多く企業に貢献しています。
他の視点から見ると,それらのバイアスを気にする必要がないことがわかりますね?
しかし,そんなバイアスをもっていることにも理解を示すことができれば,心の許容量も増え,人のバイアスにいちいち振り回されることはなくなります!

人のバイアスに振り回されないように,自分のバイアスを見つめ直して見るのも良いですね!
この本から得られたもの
人のバイアスを受け入れる重要性

人の数だけバイアスも存在します。その中には自分が受け入れ難いものもあるでしょう。
しかし,自分自身もバイアスをもっています。それは人のバイアスを理解できなければ認知できないものです。何故なら,自分のバイアスは当たり前の思考・思想になっていて,それが他人とどれだけ違うかを知った時に認知されるものだからです。
だから,自分のバイアスが他人を傷つける可能性だってあるわけです。
相手のバイアスを受け入れないのに,相手は自分を受け入れてくれるでしょうか?
誰しも自分が大事なのです。だからこそ,他人のバイアスも一旦受け入れて,相手を理解してあげることで,お互いの関係に真の平和が訪れるのです。
まとめ
バイアス社会は悪いことではありません。
考え方に限らず,セクシャリティも自分に嘘をつかずに名乗ることができるほど,様々な考えや思想があっても良い社会になっている証拠です。
それが全ての人間に受け入れられていたら,いじめも戦争も起きません。
だからこそ,バイアスとは何か,他人のバイアスはどんなものなのか,理解を深めていくことで心の平穏は訪れます。
どうぞ皆さんも,より深いバイアス社会の理解を得てください!
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